青年海外協力隊Q&A
Q1:青年海外協力隊とは何ですか?
A: アジア、アフリカ、中近東、中南米、大洋州などの発展途上国で、人々のために自分の技術を活かして活動している若者たちの集まりです。また、東欧の国々にも1992年より派遣されることになりました。協力隊は、国際協力事業団(JICA)の実施する政府事業で、1965年の発足以来、すでに62カ国へ、のべ16,000名を越す青年が、協力隊員として派遣されてきました。各国で活躍する協力隊員は、現地の人々とともに生活し、ともに働きつつ、途上国が国づくりに必要としている人材の育成、すなわち人づくりに協力しています。こうした協力隊の活動は、内外から高く評価されており、相手国からの派遣要請も年々増加しています。
では、どんな仕事があるのか見てみましょう。職種は派遣国の要請にもとづくもので、その国の国情によって年々変わります。最近では第1次産業、第2次産業だけでなく、日本語教育、図書館司書、理数科教師、村落開発普及員など、教育文化系の分野の人も参加できる職種も増えてきています。職種は下記の通りです。
主な派遣職種
農林水産:食用食物、稲作、野菜、果樹、農業土木、農業機械、養蚕
家畜飼育、獣医師、養蜂、村落開発普及員、養殖、森林経営
漁具漁法、養鶏、生態調査
加 工 :陶磁器、竹工芸、土木、自動車板金冶金、鋳造、溶接、織物
染色、印刷
保守管理:工作機械、冷凍食品、医療機器、電気工事、電子機器
電子工学、電子計算機、視聴覚教育、電話線路、自動車整備
建設機械、船舶機関
土木建築:土木設計、橋梁設計、土木水道設計計測、都市計画、建築
建築施工、造園、室内装飾
保健衛生:医師、歯科医師、看護婦(士)、臨床検査技師、作業療法士
助産婦、保健婦、薬剤師、保母、養護、水質検査、栄養士
教育文化:経済、考古学、地質学、司書、秘書、システム・エンジニア
視聴覚教育、映画、家政、手工芸、婦人子供服、音楽、美術
日本語教師、理数科教師、幼稚園教諭
スポ−ツ:体育、陸上競技、体操競技、バレ−ボ−ル、水泳、野球、柔道
空手、合気道、卓球
Q2:どの程度の技術力が必要ですか?
A: 同じ職種であってもそれぞれのようせいないようによって、必要とされる技術力は異なってきます。例えば、一人は「試験場で試験研究に従事する研究者」であるのに対して、もう一人は「農村で普及活動にあたる普及員」というように活動場所、活動形態が異なる場合、それぞれ設定される資格条件は異なります。要請内容によっては、公認の資格や免許が必要なものや、性別を指定しているものもあります。
また、実務経験の一般的な目安として、大学卒業者なら1年から3年、高校卒業者なら4年から5年が適していると言えるでしょう。青年海外協力隊の任務の中心が「技術の指導」や「技術の普及」にあるので、実践的な技術、指導力、応用力といったものがひつようであり、その意味からも実務経験が重視されているわけです。
Q3:現地でどんな活動をしていますか?
A: それぞれの国や、都市であるか地方であるかということ、まわりに住む人々、地理的条件の違いなどによっても、協力隊員個々の置かれる環境が変わってきます。その意味では、まさに協力隊員一人ひとりが、自らの職場環境と日常生活の両面にわたって適応し、とけ込んでいく方法を編みだしていかなければなりません。
どの隊員にも言えることは、現地の人々と同じ言葉を話し、同じところに住み、同じものを食べる生活をすることになります。「現地の人々と一体になって」「民衆とともに」という民衆指向に協力隊の姿があります。
協力活動は、次の4つに分けられるでしょうか。
(1)村落型
その土地の一員として農村社会にとけ込み、巡回指導なども行いながら、デモンストレ−ションや普及活動に従事する。
(2)教室型
学校や職業訓練校などにおいて、生徒を対象に授業をしたり、実習指導を行う。場合によっては同僚の現地人教師たちに対しての指導法の伝授を行う。
(3)現場勤務型
官庁や事務所に所属しながら、現場に出て、実際に工事などに携わることによって、現地人スタッフに技術を伝授する。
(4)本庁、試験場勤務型
事務所や研究室などを活動場所として、現地人スタッフにアドバイスを与えたり、ともに研究活動を行う。
Q4:協力隊の隊員になるには?
A: 青年海外協力隊の募集は、毎年2回、春と秋に行います。応募資格は満20歳から満39歳までの日本の青年男女です。
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青年海外協力隊に関する問い合わせ先は次のとおりです。
青年海外協力隊事務局
151−0053 東京都渋谷区代々木2−1−1
新宿マインズタワ−6階 電話03-5352-5311(代表)
国際協力事業団大阪国際センタ−
567−0058 茨木市西豊川町25−1
電話0726-41-6900
奈良県庁企画部国際課
630−8213 奈良市登大路町
電話0742-22-1101 内線2101
また、青年海外協力隊の広報誌「クロスロ−ド」があります。月刊で税・郵送料込みで1年間3,720円です。読んでみようと思われる方は下記まで。
社団法人 協力隊を育てる会
160−0013 東京都新宿区霞ヶ丘町15 日本青年館内
電話03-3402-2153 FAX03-3402-3263
郵便振替 東京 0−65547
Q5:現地へ行くまでの訓練は?
A: 2次選考の合格者は全員、約80日間の派遣前訓練を受けます。ボランティア性を深化させ、現地活動上の適応力を高めることを目的として行われます。外国語学習には最も多くの時間を充てており、外国人教師による会話中心の訓練が行われています。
この派遣前訓練の期間中も選考の一過程であり、訓練終了後に先立つ語学最終テストと、協力隊員としての適性審査に合格し修了書を受けて初めて、協力隊員としての資格を得ることになります。
Q6:退職しないで協力隊に参加するには?
A: 青年海外協力隊は、活動期間が2年間と決まっています。職業を持っている人の場合、退職することなく、休職などの形で所属先に身分を残したまま協力隊に参加することは、帰国後の就職を心配しなくてもいいという点から大変利点があります。
休職参加のためには、勤務先が認める必要があります。交渉は志願者が所属先とすることになりますが、一般的には受験前に相談すること、勤続年数が一定年数以上であること、協力隊参加職種が業務と関連ある分野であること等を条件としている場合が多いようです。
なお、協力隊事務局では、休職措置を得やすくするために、有給休職で参加できる場合には、所属先に対して休職中の給与等を補てんする制度を設けています。
Q7:協力隊の活動を終えて、帰国後はどうなりますか?
A: 出発時に休職措置をとっている人は、元の職場に復帰します。退職して参加した人や、就職していなかった人には、協力隊事務局が就職に関する情報を提供しているほか、具体的な世話活動を行っています。
隊員OB、OGに対する評価は、語学力や技術力、あるいは現地事情の詳しさ、また、厳しい世界で耐え抜いた忍耐力などがあげられます。再び海外で働く人も多く、国内外の各企業で働く人たちは、協力隊の経験を生かして活躍しています。
「South Wind(みなみのかぜ)」
青年海外協力隊奈良県派遣隊員レポ−ト集 No.6
1998年3月 奈良県青年海外協力協会 より